ある日
南南西の空から琥珀色の雲がやってきて
角砂糖でできた街に
紅茶の雨が降りはじめる
適切な温度と
理想的な濃度を保ったまま
おびただしい湯気や
すばらしい香りとともに
雲間から射す夕陽をあびて
金糸のようにきらめきながら
角砂糖でできた街に
紅茶の雨が降りそそぐ
家々は屋根から順番に溶けていき
もとは大通りであった場所を流れる紅茶の川に
ちょうどよいくらいの甘みを添えてゆく
人々は
のどまで美味しい紅茶で一杯にして
およいだり
ういたり
しずんだりしながら
ゆっくりと流れていく
あたたかで
うつくしく
おだやかで
良い香りのする終末の風景
南南西の空から琥珀色の雲がやってきて
角砂糖でできた街に
紅茶の雨が降りはじめる
適切な温度と
理想的な濃度を保ったまま
おびただしい湯気や
すばらしい香りとともに
雲間から射す夕陽をあびて
金糸のようにきらめきながら
角砂糖でできた街に
紅茶の雨が降りそそぐ
家々は屋根から順番に溶けていき
もとは大通りであった場所を流れる紅茶の川に
ちょうどよいくらいの甘みを添えてゆく
人々は
のどまで美味しい紅茶で一杯にして
およいだり
ういたり
しずんだりしながら
ゆっくりと流れていく
あたたかで
うつくしく
おだやかで
良い香りのする終末の風景
いつか から いつか まで 待つ / えいえん と おなじだけ 待つ / ここ で 待つ いま